みなさま
こんにちは~
今日のくもん式
始まり始まりぃ~
1 ― 両親の愛情と根気が天才をつくる
第1章 乳幼児は無限の可能性を持っている
1歳半で読書への目覚め
Hちゃんは、お母さんからたくさんの絵本を読み聞かせてもらっていたので、絵本の中に楽しい世界がいっぱい詰まっていることをよく知っていました。 1歳半を過ぎるころには、寝る前に本棚から6、7冊の本を抱えてきて、お母さんの前にドサッとおいて、「読んでね」と言うようになりました。『おおきなかぶ』(福音館書店刊)、『はなさかじじい』(岩崎書店刊)、『三びきのこぶた』(福音館書店刊)、などが大好きで、長いときには2時間以上も読まされることがありましたが、それでも「もっともっと」と新しい絵本を持ってくるのです。 お母さんが眠くなって「もうおしまい」と言っても、「お母さあん。おねがあい。おねがいしますう」とおねだりします。読み疲れて居眠りしてしまうと、ほっぺたをペタペタたたいて「起きてえ。これ読んでえ」のコールです。 このころになると本好きな子にさせたいと親が思うより、子どもの読みたい気持ちに引きずられて、読んであげているようなものでした。 ひらがなは「あいうえお表」を部屋に貼って、1文字1文字を指で押さえながら読んで覚えました。教室で教わった「あいうえお歌」を歌いながら、ひらがなを指さしていくとすぐに覚えてしまいます。絵本やカードでことばをたくさん知っていたので、次から次へとすべて吸収していったのです。 ひらがなが読めるようになると、「あだ、あがあるよ」と「あひる」のあという文字を見つけて大喜びをします。そんなとき、「あひるの、あ、ね。よくわかっておりこうねえ」とほめて、抱きしめてあげます。 子どもはお母さんが喜ぶのが大好きです。お母さんがうれしいと、自分も楽しくなります。「い、いがあったよ」と「いぬ」の「い」を見つけて、またお母さんに教えます。もうほめてもらいたくて夢中なのです。 1歳の終わりには声を出して自分で本を読むようになりました。最初に読んだときは本当に読めたと思い、「読めた、読めた。うちの子は天才だ」と大喜びしたのですが、そのときは、何回も何回も読んでもらった本を丸暗記していただけでした。 ブルーナの絵本が大好きで『ちいさなふなのりのぼうけん』(講談社刊)、『うさこちゃんひこうきにのる』などブルーナシリーズの内容は、文字を見なくてもほとんどソラで言えるようになっていたのです。 ほかにも、絵を見ればすぐに文章が口から出てくる本が、何冊もありました。お気に入りの本は暗記していたので、お母さんがまちがって読むと「ちがうよ」と教えてくれたこともありました。「Hちゃんは絵本が読めるんだものね。おりこうさんね」、本当に読めているのではなくても、心からほめてあげました。 文字が正確に読めていなくても、読む楽しさを知った子どもは、どんどん読みに挑戦していきます。教室で、教材にある昔ばなしやしりとりを勉強したのも読む力の支えになりました。こうして、2歳7ヵ月で『ノンタンぶらんこのせて』(偕成社刊)を1人で読めるようになったのです。
では素敵な昼下がりを
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