東日本大震災~大規模「磯焼け」の恐れ。三陸沿岸ーあの瓦礫と泥砂では・・・。
恐れていたが、やっぱりか?
毎日新聞 4月26日(火)2時30分配信
アワビやウニの好漁場だった三陸沿岸の海中で、海藻が枯れて荒れ果てる「磯焼け」が大規模に発生する恐れがあることが、岩手県の調査でわかった。津波で押し流された大量のがれきや土砂が日光を遮り、海藻を枯らすのが原因。三陸の浜には「津波の後5年は、海からアワビやウニが消える」という言い伝えがあり、専門家は「漁場の復旧に5~10年かかる」とみている。【奥山はるな】
【漁業に深刻な被害】東日本大震災:ノリ・カキ養殖打撃 昨年も津波、復興中に
「相当ひどい」。22日、大船渡湾の被害状況を調べた岩手県水産技術センターの後藤友明・主任専門研究員は船上でうなった。
家屋が波間に浮き沈みし、転覆船などから流れ出た重油が漂う。
漁協が数億円かけて設置した定置網に養殖いかだが絡まり、くしゃくしゃになって流されていた。
魚群探知機で海中を調べると、がれきとみられる多数の物体が海底に転がっているのを発見。障害物が多すぎて大船渡港への停泊を断念し、状況をカメラに収めて引き揚げた。
岩手県は4月に入り、釜石湾、唐丹湾、越喜来湾でも調査。陸上の被害が大きいほど、海中のがれきも多くなる傾向があったという。
後藤研究員は「今後、湾の各地にがれきが沈み、点々と磯焼けが発生する可能性が高い。
海流で運良くがれきが流されても、一度枯れた海藻の回復は数年かかる」と話す。
津波による海底環境の変化に詳しい東北学院大の河野幸夫教授も「生物や海藻が津波で大量に流れ込んだ砂やがれきに埋まっている」とみる。
河野教授は宮城県石巻市雄勝町大浜でも、もともと海底にすむカレイが点々と打ち上げられているのを発見。「海底に生息するアワビやウニなどにも被害が出ている」と推測する。04年のスマトラ沖地震で津波被害を受けたインド・チェンナイ海岸でも、岸から200メートルの範囲に砂がたまり、貝類が死滅していたという。「海藻も同様で、三陸沿岸でも磯焼けが拡大するだろう」とみる。
◇「漁場復旧に5~10年」
政府は22日に閣議決定した第1次補正予算案に、津波によるがれき処理費用3519億円を盛り込んだが、作業開始は5月以降の見込み。
秋までにがれきが撤去され、人工培養した種苗を放ったとしても、昆布の成長には1~2年、アワビの成長には5~7年必要という。河野教授は「漁場の復旧には5年から10年かかる」とみている。
また、種苗の人工培養も危機に瀕(ひん)している。岩手県栽培漁業協会では昨年度、人工ふ化したアワビ稚貝234万個、ウニ幼生241万個を放流したが、沿岸のふ化施設は津波で壊滅。再開のめどは立たないという。
【関連記事】 【東日本大震災 3月11日を写真で振り返る】
【動画】海辺の町は 震災から1カ月余の陸前高田市
<漁業に深刻な被害>「北限の海女」の拠点施設も痛手--岩手・久慈の小袖海岸
【日はまた上る】写真特集・被災地の朝
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110426-00000004-maip-soci
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーもしかして、「磯焼け」が・・・。出るのでは・・?と思っていたが・。
やっぱりか・・・・。
これで、海は死ぬ。
決定的な打撃だ・・。回復には時間が必要なために深刻だ。
↓↓港の中でも、コンクリートの瓦礫の上にこのような泥が・
・。
流れが速いところでこれだから・・。深くなると・。
いつも、海の色が、凪ぎても、透明度がなく、少しのシケで、かなり黄色い潮となっていた。
海底の地形も変わり、岩に泥や瓦礫を想像しただけで、海底の根(岩)が、瓦礫や泥、砂に覆われていると思っていた。
このように濁った海水では、海底への日光の当たりが阻害され、しかも根(岩)に泥や砂がかぶった状態では、海藻などの種もつかない・・。
大規模な磯焼けにならないことを願っていたが・・・・・。
魚群探知機で映るような瓦礫では、相当なモノだと思う。
2周波数の魚探で見れば、岩にどの位の泥や砂が積もってるのいるのかも分かるのだが。
磯焼けとは・・。
浅海域に生えているコンブやワカメ、その他多くの種類の海藻が減少し、サンゴモ(石灰藻)と呼ばれる、うすいピンク色をした硬い殻のような海藻が、海底の岩の表面を覆いつくした状態を「磯焼け」と言う。日本及び世界の沿岸域では古くから知られている現象だが、漁業などに大きな影響を与えるため問題となっている。
これまでも、大雨で洪水などで陸から土や泥が流れ込んだり、ウニの大繁殖(ウニは雑食で、何でも食べる。そのため海藻の小さいものまで食べ尽くしてしまう)で磯焼けが起きたことががある。
ウニを組合員で、有害駆除してようやく回復した漁場があるが、莫大な労働力が必要だった。
↓↓このような磯は戻ってこないのか・・・・。
一旦、磯焼けとなると、回復するには、最低でも5年~10年以上はかかる。
しかも温暖化で海の水温の上昇もあり、津波前でも危ないなあ、と思っている漁場があった。
今回は、それが津波。おそらく瓦礫や泥、砂が岩礁の上に上がり、海底地形も変化してると考えられる。
昔、親父から聴いた話だが・。「昭和8年の津波の後、どこの漁場も「磯焼け」が出て、ワカメもコンブの出てこない・。魚もアワビも、ウニも全く居なくなった。津波とは恐ろしいものだ。10年ぐらい浜が全くダメで、しばらく浜に出られなかった。でも、その頃は、炭焼きが金になった。炭焼きで生計を立てたものだ・・。」と・・。
↓↓このような、アワビ漁も出来なくなるかもしれない・・。
この前、沖合トロール(底曳き網)が、深さ、200m~300mあたりで操業した
海底200mというとかなりの沖だが・・。その操業で冷蔵庫、布団など瓦礫などが、いっぱいかかって来たようだ。
そんな沖合まで、ゴミが入ってるとははおどろきました。
例えば、ウチの港で400隻ぐらいあった舟が、ほとんど沖で沈んでることを考えると、
それよりも浅い、アワビ、ホヤ、ウニなどがいる浅いところでは、膨大な瓦礫があると予想できる。
磯焼けが起きれば・・・。
漁師継続は、さらに大変なことだと思う。
恐れていたが、やっぱりか?
毎日新聞 4月26日(火)2時30分配信
アワビやウニの好漁場だった三陸沿岸の海中で、海藻が枯れて荒れ果てる「磯焼け」が大規模に発生する恐れがあることが、岩手県の調査でわかった。津波で押し流された大量のがれきや土砂が日光を遮り、海藻を枯らすのが原因。三陸の浜には「津波の後5年は、海からアワビやウニが消える」という言い伝えがあり、専門家は「漁場の復旧に5~10年かかる」とみている。【奥山はるな】
【漁業に深刻な被害】東日本大震災:ノリ・カキ養殖打撃 昨年も津波、復興中に
「相当ひどい」。22日、大船渡湾の被害状況を調べた岩手県水産技術センターの後藤友明・主任専門研究員は船上でうなった。
家屋が波間に浮き沈みし、転覆船などから流れ出た重油が漂う。
漁協が数億円かけて設置した定置網に養殖いかだが絡まり、くしゃくしゃになって流されていた。
魚群探知機で海中を調べると、がれきとみられる多数の物体が海底に転がっているのを発見。障害物が多すぎて大船渡港への停泊を断念し、状況をカメラに収めて引き揚げた。
岩手県は4月に入り、釜石湾、唐丹湾、越喜来湾でも調査。陸上の被害が大きいほど、海中のがれきも多くなる傾向があったという。
後藤研究員は「今後、湾の各地にがれきが沈み、点々と磯焼けが発生する可能性が高い。
海流で運良くがれきが流されても、一度枯れた海藻の回復は数年かかる」と話す。
津波による海底環境の変化に詳しい東北学院大の河野幸夫教授も「生物や海藻が津波で大量に流れ込んだ砂やがれきに埋まっている」とみる。
河野教授は宮城県石巻市雄勝町大浜でも、もともと海底にすむカレイが点々と打ち上げられているのを発見。「海底に生息するアワビやウニなどにも被害が出ている」と推測する。04年のスマトラ沖地震で津波被害を受けたインド・チェンナイ海岸でも、岸から200メートルの範囲に砂がたまり、貝類が死滅していたという。「海藻も同様で、三陸沿岸でも磯焼けが拡大するだろう」とみる。
◇「漁場復旧に5~10年」
政府は22日に閣議決定した第1次補正予算案に、津波によるがれき処理費用3519億円を盛り込んだが、作業開始は5月以降の見込み。
秋までにがれきが撤去され、人工培養した種苗を放ったとしても、昆布の成長には1~2年、アワビの成長には5~7年必要という。河野教授は「漁場の復旧には5年から10年かかる」とみている。
また、種苗の人工培養も危機に瀕(ひん)している。岩手県栽培漁業協会では昨年度、人工ふ化したアワビ稚貝234万個、ウニ幼生241万個を放流したが、沿岸のふ化施設は津波で壊滅。再開のめどは立たないという。
【関連記事】 【東日本大震災 3月11日を写真で振り返る】
【動画】海辺の町は 震災から1カ月余の陸前高田市
<漁業に深刻な被害>「北限の海女」の拠点施設も痛手--岩手・久慈の小袖海岸
【日はまた上る】写真特集・被災地の朝
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110426-00000004-maip-soci
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーもしかして、「磯焼け」が・・・。出るのでは・・?と思っていたが・。
やっぱりか・・・・。
これで、海は死ぬ。
決定的な打撃だ・・。回復には時間が必要なために深刻だ。
↓↓港の中でも、コンクリートの瓦礫の上にこのような泥が・
・。
流れが速いところでこれだから・・。深くなると・。
いつも、海の色が、凪ぎても、透明度がなく、少しのシケで、かなり黄色い潮となっていた。
海底の地形も変わり、岩に泥や瓦礫を想像しただけで、海底の根(岩)が、瓦礫や泥、砂に覆われていると思っていた。
このように濁った海水では、海底への日光の当たりが阻害され、しかも根(岩)に泥や砂がかぶった状態では、海藻などの種もつかない・・。
大規模な磯焼けにならないことを願っていたが・・・・・。
魚群探知機で映るような瓦礫では、相当なモノだと思う。
2周波数の魚探で見れば、岩にどの位の泥や砂が積もってるのいるのかも分かるのだが。
磯焼けとは・・。
浅海域に生えているコンブやワカメ、その他多くの種類の海藻が減少し、サンゴモ(石灰藻)と呼ばれる、うすいピンク色をした硬い殻のような海藻が、海底の岩の表面を覆いつくした状態を「磯焼け」と言う。日本及び世界の沿岸域では古くから知られている現象だが、漁業などに大きな影響を与えるため問題となっている。
これまでも、大雨で洪水などで陸から土や泥が流れ込んだり、ウニの大繁殖(ウニは雑食で、何でも食べる。そのため海藻の小さいものまで食べ尽くしてしまう)で磯焼けが起きたことががある。
ウニを組合員で、有害駆除してようやく回復した漁場があるが、莫大な労働力が必要だった。
↓↓このような磯は戻ってこないのか・・・・。
一旦、磯焼けとなると、回復するには、最低でも5年~10年以上はかかる。
しかも温暖化で海の水温の上昇もあり、津波前でも危ないなあ、と思っている漁場があった。
今回は、それが津波。おそらく瓦礫や泥、砂が岩礁の上に上がり、海底地形も変化してると考えられる。
昔、親父から聴いた話だが・。「昭和8年の津波の後、どこの漁場も「磯焼け」が出て、ワカメもコンブの出てこない・。魚もアワビも、ウニも全く居なくなった。津波とは恐ろしいものだ。10年ぐらい浜が全くダメで、しばらく浜に出られなかった。でも、その頃は、炭焼きが金になった。炭焼きで生計を立てたものだ・・。」と・・。
↓↓このような、アワビ漁も出来なくなるかもしれない・・。
この前、沖合トロール(底曳き網)が、深さ、200m~300mあたりで操業した
海底200mというとかなりの沖だが・・。その操業で冷蔵庫、布団など瓦礫などが、いっぱいかかって来たようだ。
そんな沖合まで、ゴミが入ってるとははおどろきました。
例えば、ウチの港で400隻ぐらいあった舟が、ほとんど沖で沈んでることを考えると、
それよりも浅い、アワビ、ホヤ、ウニなどがいる浅いところでは、膨大な瓦礫があると予想できる。
磯焼けが起きれば・・・。
漁師継続は、さらに大変なことだと思う。
転載元: 山と土と樹を好きな漁師
Sponsor links