心の世界 -自分を見つめ 自己をみがく―
心が穏やかになる
信仰心があるわけではないが、歩いているうちに知らないでいるうちに何か心穏やかになってくる。
何か自分のなかにもっているこだわりのようなものが少しずつ取れていくような気がする。もちろんそのこだわりがすべて捨てきれたとは思えない。これから、二度、三度と回ればもっともっとこだわりが捨てられるのかと思う。はたしてどんなものなのだろうか? だからまた巡ってみたい。
裸の自分をみつめる
〈自分の心と向き合う遍路の旅は、かぎりなく険しく、はてしないものかもしれない〉と感じるときがある。そして、〈これが人生なのかな〉とも思う。
一人でいつも同じ環境にいては、それ以上は見えてこない。仕事からはなら、家庭や社会といった俗世間から離れたときに、初めて裸になれる。
何にもとらわれない自分になれる。だから今まで見えなかった自分が見えてくるのだ。
遍路に来ると、たちまち俗世界から別の世界へ入ってしまう。本当に不思議だ。だから裸の自分に出会うことができる。
3度目の遍路をするまでの自分には、すなおに自分自身を見つめることは出来なかったように思う。すなおに見つめているつもりでも、無意識に仕事や家庭、人間関係など、何かのとらわれがあったと思う。
歩いていて無の状態になったとき、「あっ、そうか。裸の自分が見えてくるときがある。
もう一人の自分と出会う
遍路は刻一刻と時が変わり、ところも変わる。それにつれて心も変わる。まさに「無常」の世界といえるかも知れない。「一期一会」その時々で違った自分がある。
その刻一刻と変わりゆくのがお遍路なのだ――といえるかもしれない。
子どもの時を思い出しながら歩いていると、自分自身が子どもに立ち返るときがある。そのときの自分はすっかり子どもになりきっている。子どもの心に湧く折々の問いは、日常に馴れきっていた大人の心に何かをはっと自覚させるようなことがしばしばある。今までの大人の自分を子どもの心で見つめている自分がいる――そんなことがしばしばあった。
四国遍路の魅力とこころ 記事一覧
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4.私の発願1 5.<
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11.人生リセットの遍路旅へ
14.ドイツ館と撮影モデル
15.般若心経のふとん
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21.やさしさに甘えた特権意識 五番地蔵へ向かう道すがら trong>
焼山寺の遍路ころがし
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転載元: 道をゆく ~シルクロードと遍路道~
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